インフルエンザの概要

インフルエンザの概要

例年11月頃から流行だして、12月~2月まで猛威を振るうインフルエンザ。
これからの時期は特に気を付けたいシーズンに突入します。

インフルエンザはオールシーズンかかってしまう風邪と違って、ウイルス性となっているため、場合によっては「死」に至るケースもあります。

そこでこのサイトでは、インフルエンザになってしまったときにどうするべきなのか?
対処法や感染経路、インフルエンザに効果のある薬を紹介していきます。

インフルエンザとは

インフルエンザは季節性のインフルエンザウイルスを病原菌として感染する、気道感染症です。

一般的な風邪と比較して39度を超える高熱や下痢、嘔吐など症状が重くなりやすい傾向にあり、その感染力も極めて強く危険です。

インフルエンザウイルスはA型、B型、C型と3パターンあり、主にわたしたち人間が感染するのはA型とB型になります。

一度かかったインフルエンザウイルスは体内で抗体を持ちますが、過去になったインフルエンザにまたかかってしまうのには理由があります。

A型インフルエンザウイルスはたんぱく質であるヘマグルチニンとノイラミニダーゼの組み合わせによって144通りの亜型に分けられ、その年に流行しているウイルスが過去に感染したウイルスの型番でない場合、抗体を持たずに発症します。

ヘマグルチニンはH1~H16の16種類、ノイラミニダーゼはN1~N9の9種類となり、例えばヘマグルチニンがH2、ノイラミニダーゼがN6だとすれば、その年のインフルエンザウイルスはAのH2N6型となるわけです。

このように例年インフルエンザウイルスは乾燥と言う活動しやすい時期に繁殖し、毎年姿を変えて人を脅かす危険なウイルスです。

インフルエンザに感染したかも知れない…。
そう思ったらこれから紹介する対処法をすぐに行いましょう。

インフルエンザの予防・治療

インフルエンザになった時の対処法

マスクをしたり、手洗いうがいを気を付けていてもインフルエンザはウイルスなので感染してしまう時があります。

冒頭でお話ししたようなインフルエンザが流行している時期に、高熱や体調に異変を感じた場合には、インフルエンザを疑いましょう。

インフルエンザは個人の判断では難しく、医療機関で検査キットを使って判明するため、まず病院に行くことをおすすめします。
また、この行動が早ければ早いほど、インフルエンザ治療薬が使えるので効果的です。

インフルエンザは感染してからすぐは体内に潜伏しているため、すぐに検査を行っても陰性反応のケースがありますので、熱が発症してから6時間ほど経過してから行くことが望ましいです。

インフルエンザと診断されてしまった場合には、残念ですが特効薬がありません。
ウイルスに対抗するためのタミフルやリレンザを服用して、体内からウイルスを除去するとともに、十分な休息、ウイルスが活動しにくいよう湿度を保つなどして、身体からウイルスが死菌するのを待つしかありません。

このインフルエンザウイルスは感染力が非常に強く、くしゃみや咳などの分泌液はもちろん、空気からも感染します。
家族や同居人がいる場合には、別室にするか1部屋しかない場合には、極力換気、室内マスクをして接近しないようにしましょう。

職場や学校など人の多く集まるところに行くのも禁止です。
被害拡大する恐れがあります。

10歳未満のお子さんがインフルエンザになってしまった場合には、ウイルスと戦うための免疫力が弱いため非常に危険です。
この場合には診断されてから最低2日は1人にしないよう、必ず付き添っておきましょう。

インフルエンザに特効薬はありません。
食事、トイレ以外は極力布団で睡眠を取っておくことが最大限できる対処法です。

インフルエンザの予防・治療

インフルエンザの感染経路

インフルエンザは非常に感染力の強いウイルスだとお話ししましたが、では実際どんな流れで感染してしまうのでしょうか。

インフルエンザウイルスの感染は主に3つ、「飛沫感染」「接触感染」「空気感染」です。

飛沫感染とは、インフルエンザに感染している患者が飛沫を散布させることで、健康な方の口や鼻から侵入し、粘膜にウイルスが着床してしまうことで感染する経路を指します。

接触感染は、咳混んで抑えた手などウイルスが付着した手で色々なものを触り、健康な方が間接的な接触によって感染する経路です。
主にドアノブやスイッチなどが危険です。

空気感染は飛沫の水分が蒸発し、空気上に因子となって散布されることでウイルスを吸い込んでしまい感染する経路です。
この場合には、インフルエンザウイルスは湿度に弱く、乾燥に強い特性があるため加湿器で湿度を上げたり、空気の入れ替えを小まめに行うことが大切です。

加湿器がない場合には洗濯物を室内に干すだけでも効果が期待できます。
この3つのパターンによって主にインフルエンザに感染します。
人の多い都心部では電車通勤などにも気をつけましょう。

インフルエンザの予防・治療

インフルエンザの症状

インフルエンザの症状は風邪と比較すると重い症状なのが特徴です。
一般的な風邪であれば、様々なウイルスによって感染するものの、症状としては比較的軽度な場合が多く、三日ほど睡眠を取れば良くなっていく傾向にあります。

しかしインフルエンザの場合には、風邪同様、特効薬を使わなくても完治しますが時間もかかりますし、免疫力の弱いお子さんやお年寄りの場合には、死に至ってしまうケースもあるため、タミフルなどの特効薬は必要不可欠になります。

症状としては、一般的な風邪よりも高熱(39度以上、または39度近く)になり、全身の倦怠感や痛みなども伴います。
同時に嘔吐してしまったり、下痢になるなど消化器系の異常も見られ、場合によっては肺炎などを伴い重症化する危険性もあります。

このようにインフルエンザになってしまった場合、死の危険もあることから、以下のような対処法で身体を休めましょう。

インフルエンザの予防・治療

休養を取る

本文内でもお話ししたように、飲めばすぐに体調が回復するような薬はインフルエンザにありません。

大切なのはとにかく体を休めることです。
普段の過労も原因で免疫力が下がったところにウイルスが入り込んでしまったため、身体をしっかり休めて休養することが完治に近づく一番の近道です。

食事もできれば摂取したいところですが、消化器系にも異常があり、食べても戻してしまう場合には、無理に食べなくても大丈夫です。
「ゼリー」や「おかゆ」など、食べやすい物から始めて後は睡眠に集中しましょう。

寝すぎて眠れない、そんな方でも布団に横になるだけでも身体はしっかり休まります。
無理に寝ようとせず、身体を休める事だけに専念すると良いでしょう。

インフルエンザの予防・治療

高熱への対処

熱は体内のインフルエンザウイルスと戦っている証です。
無理に熱を下げようとすると、体内にインフルエンザウイルスが残ってしまい完治に時間を必要としますので、解熱剤を服用するなどして自然治癒(自身の免疫力)で熱が下がるのを待ちましょう。

十分な休息と栄養を取り入れていれば熱自体は2.3日程度で下がります。
ただし、インフルエンザの場合には熱が下がっていても体内にウイルスが生存している可能性も考慮し、熱が下がってから3日は自宅療養することが必須です。

薬を使う以外の方法として、身体を冷やす方法があります。
冷えピタや保冷剤など、首やわきの下、内ももなど太い血管が通る箇所に当てておくと熱を下げることができます。

ただし寒気や悪寒などが残る場合、無理に冷やすのは危険です。
熱によって体が熱く苦しい場合のみ、身体を冷やす程度にとどめておきましょう。

インフルエンザの予防・治療

水分・栄養の補給

水分補給と栄養を取り入れることは非常に重要です。

インフルエンザの場合には基本的に身体を冷やさないようにして、解熱剤と自然治癒で治療していきます。
その際に汗、消化器系の異常で下痢や嘔吐で体内からは水分がどんどん排出されていきます。

このまま放置してしまうと脱水症状などに陥る危険もあるのでこまめな水分補給をしておく必要があります。
この時に気を付けたいのはポカリスエットなどのスポーツドリンクを摂取しすぎてしまうこと。

水分よりも適度な糖質を含むスポーツドリンクは、体内の活動を活性化させるために必須ですが、実はスポーツ選手でもスポーツドリンクの糖質は高いと言われています。
インフルエンザなど小まめに水分補給が必須な状態であれば、一日で非常に多くの糖分を摂取するので、水で少し薄めて飲むことがおすすめです。

食事の場合には、消化器系もインフルエンザウイルスによって異常をきたしている場合があります。
最低限の免疫を付けておくために食事ができる場合には必ず食事を、万が一戻してしまう、下痢が続いてしまう場合には医療機関で点滴をしてもらうと良いでしょう。
少しでも口にできる場合には、ゼリーやおかゆなどでも少量ずつ摂取するのが良いです。

インフルエンザの予防・治療

室内の保温・保湿

インフルエンザウイルスは湿度と温度に密接した関係があります。
乾燥時期にインフルエンザが流行するのは、ウイルスが乾燥かつ低温で「もっとも活性化」するためです。

自宅療養する場合には、湿度を50~60%前後に室温は20~25度程度に保つとインフルエンザウイルスが活動しにくくなり非常に効果的です。

近年の加湿器では部屋の湿度表示されているものも多いのでちょうどよく設定する、加湿器がない場合には洗濯物を室内に干して湿度を上げましょう。

マスクも非常に効果的です。
マスクをすることで自身の呼吸が外に漏れず、のどの乾燥を防ぐことだけでなく同居人がいる場合には感染予防にも繋がります。

室内で少し寝苦しいかも知れませんが、インフルエンザのときにはマスクが非常に有効となります。

インフルエンザの予防・治療

外出を控える

医師にも言われるかと思いますが、インフルエンザのウイルスは熱が下がったとしても、2.3日程度は体内に生存しているため、外出は極力控えなければいけません。
感染してからでは約1週間ほど見ておくと良いでしょう。

この際に外出で多くの人がいる場所に出入りしてしまうと、残ったウイルスが周囲の人に感染してしまい被害拡大を引き起こす危険があります。

仕事や学校はもちろん、熱が下がったからと安心せずに決められた5~7日間は自宅でおとなしくしておきましょう。

インフルエンザの予防・治療

総括

インフルエンザの感染経路から対策方法までお話させていただきましたがいかがでしたでしょうか?

これからのシーズンは気温が下がり、乾燥時期に入ることでインフルエンザが蔓延する季節になります。
インフルエンザになってしまうと休まざるを得なくなることで、仕事や学校にも影響が出ますし、高齢者や小さなお子さんは命の危険に脅かされるケースも少なくありません。

予防接種をする、自己管理を徹底する、万が一感染してしまった場合には、本日書いたような対策を参考にインフルエンザを乗り切りましょう。

インフルエンザの予防・治療